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執筆者の写真おかもと まきこ

対人援助職を支えるために


長引くコロナ禍、疲れがピークに達している医療関係者を応援したい。そんな思いで、医療者を支えるオンラインセルフケア・ヨガセラピーとして、過緊張の緩和やストレス低減に特化した「特別プログラム」をご用意しました。

医療の現場で働いてきた経験から、医師や看護師、心理士、作業・理学療法士、社会福祉士や精神保健福祉士の方々の中には、慢性的な心身の疲労をためている方が少なくないことを知っています。

かくいう私もその一人。ピーク時には緊張で身体はこわばり、焦燥感と不安で心は波たち、自分を大切にする余裕もありませんでした。私の経験から分かったことですが、自分を大切にできない人に、人を十分に援助することはできません。援助職も与えるだけではエネルギーが枯渇し、燃え尽きてしまう。援助職自身が温かく支えてもらうシステムが必要なのです。

医療だけでなく、教師もまた、対人援助の最前線で働く方々ですが、多くの先生たちが体調を崩し、休職に追い込まれています。福祉領域もしかり。児童福祉の第一線で働く児童相談所の職員が、壮絶なストレスの中で業務に向き合い、信頼できる誠実な友人たちが次々と倒れていくのを、私は目の前で見てきました。

もうひとつ、忘れてならないのが、人類の対人援助の最も重要な担い手である「親」の存在です。経済不安、悪化する労働環境、長引くコロナ禍のストレスの中で、子育ての担い手であるお母さん、お父さんたちを、社会はどれくらい支えているでしょうか。「虐待」「ネグレクト」と親を糾弾する前に、どれほど親たちを援助してきたでしょうか。


このような対人援助を担う方々を温かく支えながら、自分自身で自分を大切にできるセルフケアを学んでいただく内容をめざし、クライアントさん、対人援助職の友人たちの意見を聞きながら、「人を援助する人を下支えするヨガセラピー」を開発中です。


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